今から予防歯科を注意しろう

歯を失う原因は歯周病と虫歯が大多数を占めています。しかし、どちらの病気も軽度な場合には自覚症状がなく、痛みに気がついたときには歯を抜かなければならない、ということも多いのです。そうなってしまわないために、日頃からしっかりと手入れをする必要があります。

そこで必要となってくるのが超音波スケーラーによるクリ―ニングです。歯医者へ行き、専門の人に口の中を見てもらうことで、歯科レントゲン装置などで歯のレントゲンを撮り、むし歯や歯周病の早期発見、早期治療ができ、歯磨きでは取り除くことのできない歯石などの汚れをキレイにしてもらうことで、歯を失うのを防いでいるのです。

ですが、残念ながら日本ではこういった考えがあまり浸透していません。仕事で忙しいため、歯医者へ行く時間がない、わざわざ歯医者へ行って治療で何度も来ることになるのが嫌だ、と考える人がとても多いのです。

虫歯にレントゲン検査が必要

穴の開いていない小さな虫歯があるかどうかを検査するため

歯科レントゲン装置でレントゲン検査で穴の開いていない小さな虫歯があることをあると判断できる検査能力は0.45といわれています。また、虫歯がないのを虫歯でないと判断できる検査能力は0.83です。虫歯が疑われる場合には、レントゲン画像からだけでなく視診やレーザー検査などを併用しながら、食生活や周りの歯の状況などと照らし合わせて虫歯があるかどうかを診断する必要があります。一方で治療の必要がない診断にレントゲン検査を用いることは0.83の特異度ですから、視診と併用すればより診断の正確性が高くなります。

虫歯の大きさとそれによる組織の損傷程度を確認するため

この場合は自覚症状がある場合、ない場合ともに有効です。自覚症状がある場合、多くの場合は中程度から歯髄神経に近づいてきています。また、神経の治療を前にした場合、自覚症状がなく虫歯が進行していることがあります。穴が開けば患者さんも自覚できるのですが、やっかいなのは金属の下などの虫歯です。このようにどちらの場合もその後の治療法を決定するために、歯科医療機器レントゲン撮影は必要になります。

歯石除去に欠かせない物

拡大鏡を使う

PMTCや歯石除去等の行為を行うときは、3~5.5倍に拡大できる歯科用拡大鏡を日々の保険診療でも日常使用しています。これにより、肉眼では見えにくい汚れも確認しやすくなり、よりキレイに汚れを落とすことができます。

歯石除去

特殊な歯科用スケーラーという器具で、カリカリと丁寧に除去していきます。健康な歯を削ることはありません。歯石が多くこびり付いているお口の方は、歯石を落としたときに出血したりすることがありますが、これは歯石と細菌による歯ぐきの炎症が起こっているためです。炎症のない人はクリーニングをしても出血はしません。

また歯石を落とした後に歯が長くなったと感じる方も多いのですが、これも歯周病の症状により、歯ぐきが下がっていた箇所に、歯石がこびりついていたためです。

歯石を落としたあとは、場合により、歯の表面のセメント質を滑らかにして、歯垢を付きにくくする施術も行う場合があります。

歯のレントゲンは何が見られる

虫歯

歯はもちろん、虫歯の進行状況の確認や、肉眼では絶対に発見できないような場所(歯と歯の間、被せ物、詰め物の内部など)の虫歯が写ることがあります。

顎の骨の状態を確認することが出来ます。骨の構造や、歯を支えている量、炎症を起こしていないか、などを確認することが出来ます。

歯石

歯科レントゲン機器で確認できる場合には、歯石が大量に存在していることがほとんどです。ごく少量の場合には、確認できないことがあります。

金属

金属は白く抜けて写ります。歯にはめ込んである物や、被せ物などの場所や、形態を把握することが出来ます。

弊店では、歯科レントゲン機器の他、ポータブル式X線装置などの歯科医療機器もあります。ご来サイトへ、ようこそ。

歯科治療によく使われている器具

歯科治療の多くは口の中で行われますし、かぶせ物などの技工物は当然ながら歯科技工士がラボで作成するため、治療の過程が患者さんの目に触れることは、ほとんどないのです。

しかも、ほんの小さな虫歯1本を治療するためだけでも、使用される器具や薬剤は15種類を超え、さらに大掛かりな治療になれば、歯科技工の作業工程も含め100以上のプロセスを経て治療が行われます。その一つ一つを説明するときりがないのですが、虫歯治療の代表的な器具といえば誰もが思いつくのが、「キィーン」という嫌な音を出すタービンハンドピース歯科用の一つーーエアタービン。つい悪い印象だけが先行してしまうエアタービンですが、実は歯科医療に革命をもたらした偉大な機械なのです。

虫歯の治療が一般的に行われるようになったのはそれほど昔のことではなく、1960年以前であれば「歯は痛ければ抜く」というのが当たり前の時代でした。虫歯になれば菌が感染した部分を削る必要がありますが、その当時の器具(歯を削るドリル)は回転数が低い上に軸ブレが大きく、歯を削るたびに頭の中で道路工事が行われているかのような激しい振動と痛みを伴うものでした。さらに時代をさかのぼると、ドリルの動力源は昔のミシンのような足踏み式で、ベルトの動力によってドリルを回転させていました。そんな機械で歯を削られるくらいなら「歯を抜いたほうがまし!」と思うのは当然で、さらには麻酔の技術がそれほど発達していなかったために、治療中に患者が気絶してしまうこともあったのだとか。第二次世界大戦を挟んで歯科医療レベルは停滞します。しかし戦後、食糧事情が向上するのに比例して虫歯が激増したため、多くの国で効率的な歯科治療が急務となりました。

そこで1950年代後半に登場したのがエアタービンです。送りこまれた圧縮空気がタービンヘッドの回転羽根を回すことにより超高速回転(30~50万回転/分)が可能に。振動が少なく、安定して歯を効率よく削る原理です。この製品の販売は、米国と日本でほぼ同時だったのですが、偶然にも全く接点のない二つの会社が同じ原理で製品を開発していました。

そして1960年代後半には、ほぼ日本中の歯科医院にエアタービンが普及し、さらに歯科麻酔の技術が発達したことによって、「無痛歯科治療」が可能な時代となったのです。現在ではエアタービンだけでなく、従来のモーター式機器が改良され(マイクロモーター 歯科)、低速から高速まで自由に回転数をコントロールしながら、キィーン音なしで治療を行うことができるレベルになっています。